LAMP(Loop-mediated Isothermal Amplification)法により、検出したい昆虫等を、排出物などの痕跡、脚や触角といった体の一部、複数の種が混獲された状態のサンプルなどからでも、迅速かつ簡易に検出できる手法を開発した。通常のDNA解析と異なり、特殊な機器を要せずともおこなえるため、容易に実装可能であり、外来生物のモニタリングなどにも活用可能。
環境研究総合推進費成果報告書(特定外来生物の重点的防除対策のための手法開発)
https://www.erca.go.jp/suishinhi/seika/pdf/seika_1_h29/4-1401_2.pdf
Journal of Economic Entomology, 109:1410–1414
木工製品や木材内に穿孔するヒラタキクイムシ類に対し、ヒラタキクイムシ(Lyctus brunneus)を用いて、フラスからDNAを抽出し、LAMP法により同定する手法を開発した。
Journal of Economic Entomology, 109: 2234-2237.
木工製品や木材内に穿孔するカンザイシロアリ類に対し、アメリカカンザイシロアリI(ncisitermes minor)を用いて、排出物(ペレット)からDNAを抽出し、LAMP法により同定する手法を開発した。
Nematology, 19: 559-565
ココヤシやアブラヤシに寄生する線虫の一種(Bursaphelenchus cocophilus)をLAMP法により検出する手法を開発した。
Applied Entomology and Zoollogy, 53: 275-279
特定外来生物であるアルゼンチンアリについて、独自に製作したパントラップによる捕獲からDNA抽出、LAMP法による検出までにいたるモニタリング手法を開発した。