Annals of the Entomological Society of America 104: 115-120
形態的には同居者として知られるイソウロウタマバチ族に属しながら、虫えいを形成する種を世界で初めて確認し、Synergus itoensis Abe, Ide et
Wachiとして記載した。タマバチ科の多くの種は虫えいを形成するが、イソウロウタマバチ族に属する種は自ら虫えいを形成せず、他者が形成した虫えいに寄生する。ところが本種はアラカシの堅果内に自力で虫えいを形成する。自ら虫えい形成を行うことの適応的意義や本種における先祖返りの可能性について議論を行った。