Annals of the Entomological Society of America 109: 812-830
ナラタマバチ族は世代交番を行い、雄と雌が出現する両性世代と雌のみが出現する単性世代では同種であっても大きく形態的特徴が異なることが知られている。メスの尾節の先端部が三叉状(フォーク状)に分かれることで、他の属と識別可能とされていたLatuspina属について再検討を行った結果、これが両性世代のメスのみに見られ、単性世代のメスには見られないことが判明した。Latuspina属の単性世代成虫の形態が明らかにされたのは本研究が初めて。単性世代のみで記載され、両性世代が不明だった種の中には、別属の種として記載されていたものも見つかった。
虫えい名称との対応:
Latuspina stirps::クヌギメコトガリタマフシ(両)、クヌギハスジコトゲタマフシ(単)
Latuspina nawai:クヌギハウラシロケタマフシ(両)、クヌギハスジコタマフシ(単)
Latuspina atamiensis:クヌギミコトガリタマフシ(両)、クヌギハグキコタマフシ(単)
Latuspina kofuensis:クヌギハフクレコタマフシ(両)、クヌギハスジコツヤタマフシ(単)
Latuspina hellwegi:クヌギハナメコトガリタマフシ(両)、クヌギハスジコツノタマフシ(単)
Latuspina abemakiphila:アベマキハイボタマフシ(両)*単性世代は不明